F1

【2023年】オーストリアGP総括!見どころ5選を振り返る

こんにちは。ひでまるこです。

再びヨーロッパラウンドに戻ってきたF1サーカスは、

レッドブルのホームとなるオーストリアGPからスタートです。

オレンジ一色に染まる観客席。

今シーズン2回目のスプリント。

そして、昨年はフェラーリのルクレール選手に完敗したリベンジのレース。

レッドブルにとって101勝目の幕開けとなるのか!?

開催前に投稿しました見どころ5選とあわせて振り返りたいと思います。

スプリントシュートアウトとスプリントの順位

スプリントの予選(シュートアウト)と決勝の順位をまとめました。

2023年 オーストリアGPスプリントシュートアウトリザルト

土曜日に行われるスプリントの予選、シュートアウトの結果は、

雨の影響で路面がウェットコンディションであることから

ウェット宣言がなされ、各チームのタイヤ選択が自由となりました。

実際にスタートするときは、レコードラインのみやや乾いている状態。

タイヤもインターミディエイトからドライタイヤに変わっていく難しいコンディションの中でトップタイムをマークしたのは、レッドブルのフェスルタッペン選手。

2番手にも今週は体調不良で心配されたチームメイトのペレス選手が入り、久々にレッドブルのフロントローとなりました。

3番手には、マクラーレンのノリス選手が入り、マシンアップデートの効果をうかがわせるような位置に。

4番手にはハースのヒュルケンベルグ選手が入り、オーストリアの予選では目立っています。

上位陣で悔しい思いをしたのは、メルセデス陣営。ハミルトン選手がトラックリミットによってQ1敗退。Q2では、ラッセル選手にハイドロ系のトラブルが出てアタックできませんでした。

角田選手は、Q2へ進出し13番手とチームメイトを1つ上回っています。

2023年 オーストリアGPスプリントリザルト

天気
気温 16℃
路面温度 21℃

オーストリアGPのスプリントは、雨のスプリントとなりました。

スターティンググリッドのタイヤ選択は、何故かボッタス選手だけがソフトで、それ以外はインターミディエイトを選択。もちろんインターミディエイトが正解!

路面状況は、スプリント後半がドライタイヤで走れるくらいまで改善するものの、雨を得意とするか否かでも結果の分かれるレースとなりました。

そんな中でスプリントを制したのは、スプリントシュートアウトでトップスタートだったレッドブルのフェスルタッペン選手。

2位には、同じくレッドブルのペレス選手とレッドブルがワン・ツー・フィニッシュとなりました。

スタート直後に見せたフェスルタッペン選手とペレス選手のバトルは、ヒヤヒヤするものの、ペレス選手の思いを感じた走りでした。

3位は、フェラーリのサインツ選手が入り、オーストリアではフェラーリのペースが良く、結果につなげていました。

見どころは、16周目にピットインしてインターミディエイトからドライのソフトタイヤへ履き替え、20番手まで順位を落としたものの、路面状況の改善と同時に残り8周で怒涛の追い上げをみせ、最終的には8位で1ポイント獲得!

7位のオコン選手とも1000分の9秒差であり、雨の中でも積極的に攻めた戦略が結果に結びつきました。もちろんそれを成し遂げるラッセル選手は、すごいドライバーです!

角田選手は、16番手とチームメイトは上回ったものの、マシンの競争力にも苦しむ結果となりました。

オーストリアGP予選と決勝の順位

オーストリアGPの予選と決勝の順位をまとめました。

2023年 オーストリアGP予選リザルト

オーストリアGPの初日に行われた決勝グリッドを決める予選は、ドライコンディションの中で争われました。

ポールポジションを獲得したのは、レッドブルのフェスルタッペン選手。

マシンがセッティングできるのは、FP1の僅かな時間しかないものの、この男には関係ありませんでした。

2番手には、フェラーリのルクレール選手が入り、トップのフェルスタッペン選手とは僅か1000分の48秒差であり、今シーズン最も接近した予選結果となりました。

3番手にもフェラーリのサインツ選手が、こちらもトップから0.19秒差とフェラーリがここに来てアップデートの効果もあることを証明しました。

4番手には、マクラーレンのノリス選手が入り、フロアのアップデートの効果が早くも出ており、戦闘力アップにつながっています。これまでメルセデスやアストンマーティンには届いていませんでしたが、ここに来て、近づいているかもしれません。

ウィリアムズのアルボン選手も10番手に入り、カナダに続き、いい走りを見せてくれました。

角田選手は、16番手でQ1敗退となってしまいました。ここオーストリアでは、パフォーマンスにも苦しんでいるようです。

2023年 オーストリアGP決勝リザルト

天気 晴れ
気温 22℃
路面温度 32℃

レッドブルのホームコースで行われるオーストリアGP決勝は、今週末で一番天気のいいドライコンディション。

観客席がオレンジ一緒に染まる中で優勝を飾ったのは、やはりこの人でした。

レッドブルのマックス・フェルスタッペン選手です!

ファステストラップも獲得し、ポール・トゥ・ウィンの完全勝利となりました。

2位には、久々に表彰台に戻ってきた真紅のレーシングスーツを身にまとうフェラーリのルクレール選手。チームメイトのサインツ選手は、ペナルティもあり6位となったものの、オーストリアでのフェラーリは、アストンマーティンとメルセデスを上回るパフォーマンスを見せてくれました。

3位には、レッドブルのペレス選手が入り、予選15番手のQ2敗退とトラックリミットによって結果を出していませんでしたが、決勝は怒涛の追い上げで表彰台を獲得してくれました。

4位には、各レースでも素晴らしいパフォーマンスを見せていたマクラーレンのノリス選手が入り、次戦につながるいいレースを見せてくれました。

アストンマーティンのアロンソ選手が5位、ストロール選手が9位。メルセデスのラッセル選手が7位、ハミルトン選手が8位とオーストリアでは表彰台には手が届かないパフォーマンスとなっていました。

10位には、アルピーヌのガスリー選手が入っています。

角田選手は、19位となってしまいチームメイトのデ・フリース選手(17位)を下回る結果となってしまいました。接触やトラックリミットなど、課題の残るレースとなりました。

今回の結果でレッドブルは、101勝目という新たなスタートを切り、さらにはフェスルタッペン選手がアイルトン・セナを超す42勝目を達成。5連勝中ということもあり、その勢いは止められません。

ドライバー・オブ・ザ・デイ

オーストリアGPのドライバー・オブ・ザ・デイは、この人!

マクラーレンのノリス選手です。

以前から素晴らしいドライバーであることは証明されているものの、マシンのパフォーマンスに苦しんでいましたが、アップデートによって戦闘力が増し、結果も4位と素晴らしいものでした。

ポイントランキング

第10戦オーストリアGP終了時点のポイントランキングです。

2023年 第10戦終了時のドライバーズランキング

ポイントランキングトップは、フェルスタッペン選手が独走を継続中。2位のペレス選手との差をさらに広げ81ポイント差にもなっています。

フェラーリのルクレール選手が、メルセデスのラッセル選手と並び6位に浮上。

ハースのヒュルケンベルグ選手も12位に浮上しています。

2023年 第10戦終了時のコンストラクターズランキング

コンストラクターズランキングは、レッドブルが2位のメルセデスに199ポイントの差をつけて独走状態が続いています。

ただ2位争いはし烈で、フェラーリも今回はポイントを稼ぎ、メルセデス、アストンマーティン、フェラーリの三つ巴の戦いとなりそうです。

オーストリアGP決勝を5つのポイントで振り返る

オーストリアGP決勝のレースを5つのポイントで振り返ってみたいと思います。

① ホームで完全優勝を果たしたフェスルタッペン選手

既にレッドブルのフェスルタッペン選手は、今シーズン無双状態に入っていますが、

それでもレッドブルのホームで完全勝利したことには大きな意味があります。

レッドブルの創業者の1人であるディートリッヒ・マテシッツ氏が昨年亡くなり、その後のホームグランプリだからです。

ここでフェスルタッペン選手の走りは、さらに無敵と化します。

予選:トップ

スプリントシュートアウト:トップ

スプリント:1位

決勝:1位 ※ファステストラップ獲得

まさに完璧なレースでした。

まずは今回のオーストリアGPでは、その走りがポイントとなります。

スタートしてからDRSが使用可能になるまでの2周で後続を1秒以上引き離し、タイヤマネジメントして全体のペースの底上げを図る。そして、1ポイントでも多く獲得するための戦略を考える。

簡単そうに見えて、実は、ドライビングはもちろんのこと、マシンの状態、チームの状態を全て把握していないとできないこと。

フェルスタッペン選手が無敵というのは、その状態を存在として作ってしまうからです。

完璧なグランプリが見れたのがオーストリアGPでした。

② トラックリミット祭りに見るドライバーの違い

オーストリアGPで最も話題をさらっていったのがトラックリミット違反。

祭りと言われるだけあって、トータル84回ものトラックリミット違反がありました。

トラックリミット違反とは、そもそもF1マシンのようなレーシングカーは、レギュレーションでタイヤ4本すべてが走路から外れて走行することが認められていません。

つまりタイヤ4本すべてが走路から外れてしまうとトラックリミット違反になります。この走路に縁石は含まれていません。縁石は走路ではないのです。

今回のオーストリアでも、ターン9で28回の違反、ターン10で36回もの違反がありました。

微妙なのはタイヤ4本が全て走路から外れた状態とは、どういった状態なのかです。

基本的には、白線と白線の内側が走路とされているので、白線の上では違反になります。タイヤが白線の内側にないといけないことになります。

それでも実際に結果を見ると、優勝したフェルスタッペン選手は1回しか違反していませんでし、2位のルクレール選手も1回、ラッセル選手や周選手に至っては0回です。

逆に一番多かったのは、オコン選手の10回。アルボン選手や角田選手も9回となっています。

この差が生まれてしまうのは、いろいろ要因があると思います。

・マシンの状態

・コースの特性、コンディション

・ドライバーの腕、ドライビングスタイル

などなど。

今回のレースでは、特にターン9とターン10で各ドライバーが、どのような走り方をしているのか、マシンの挙動はどうなのか、注目してみるとおもしろいと思います。

③ ノリス選手のメルセデス・アストンを上回る走り

オーストリアGPで最も輝いていたのはフェルスタッペン選手ですが、引けを取らないくらい素晴らしい走りをしていたのが、ドライバー・オブ・ザ・デイにも輝いたマクラーレンのノリス選手になります。

マクラーレンは、オーストリアGPでフロアなどのマシンのアップデートを実施し、戦闘力は間違いなく向上していました。

その結果、メルセデスやアストンマーティンと、ほぼ同等か、すこし上回るペースで走れていたのです。

フェラーリまではいかなかったものの、上位2チームを抑えての4位獲得は大きな結果です。

特に決勝では、メルセデスやフェラーリのサインツ選手とのバトルがおもしろいので注目してみてください。

④ ターン3で見るマックスとペレスの違い

レース後半で注目なのが、フェラーリのサインツ選手とレッドブルのペレス選手とのバトルです。

レースペースでは、上回るぺレス選手でしたが、サインツ選手をオーバーテイクするまでに、3周ほどかかっていました。

なかなか抜けなかった理由は、ターン3のアプローチにあります。

レッドブルリンクでは、オーバーテイクする際にターン3の手前にあるDRSの検知ポイントで後ろに1秒以内につけ、4コーナーまでにDRSでオーバーテイクすることが定石となっています。

サインツ選手は、それが分かっているので、3コーナー手前の検知ポイントは、あえてペレス選手に先に行ってもらい、自分がDRSを使用できる状態で4コーナーまでの間で再びポジションを戻していました。

このように3コーナーのDRSをかけた戦いは、今回も大きな見どころになっていました。

そして、それを1発で決めてしまうのがフェルスタッペン選手です。

フェラーリのルクレール選手をオーバーテイクしたシーンは、まさにその方法だったので注目してみてください。

⑤ いい走りをするも戦略で明暗分かれるフェラーリ

オーストリアGPでは、レッドブルが1位、3位と表彰台を獲得したものの、

フェラーリの走りは、これまでリードを許していたメルセデスやアストンマーティンを

完全に上回っており、ルクレール選手とサインツ選手ともに高いパフォーマンスの走りをしていました。

特に15周目までの2人の2位争いは、激しいバトルとはならないものの、手に汗握るペース合戦となってました。

明暗が分かれたのは、15周目にハースのヒュルケンベルグ選手がトラブルでマシンを止めたことによるバーチャルセーフティーカーが出たことです。

ここでギリギリピットインできないタイミングだったため、16周目にピットインすることに。しかも2台ともピットインとなったことで、後ろを走っていたサインツ選手がコース復帰した際は、3位から一気に5位と順位を下げることになりました。

一方でルクレール選手は、2位のままでコース復帰となっています。

フェラーリは、ステイアウトを選択しなかった。タイヤの状態など、いろいろ要因はありそうですが、明暗を分けた瞬間でもあります。

オーストリアGPの見どころ5選を振り返る

オーストリアGP決勝のレースについて、事前に見どころとしてあげていた5つのポイントで振り返ってみたいと思います。

【レッドブル本拠地でリベンジの101勝目となるか!?】2023 F1オーストリアGPの見どころ5選本ページはアフィリエイト広告を利用しています こんにちは。ひでまるこです。 前戦のカナダGPでは、フェルスタッペン選手が今シ...

1.ホームコースでレッドブルが101勝目を飾れるか!

結果は、もちろん見事レッドブルがホームのオーストリアで101勝目を飾ることができました!

優勝したのは、やっぱりチャンピオンのフェスルタッペン選手。

スプリントシュートアウト、スプリント、予選、決勝と全てのレースでトップを獲得!

誰もフェルスタッペン選手の快進撃を止めることはできません。

これで5連勝を達成し、アイルトン・セナを超える42勝目を飾りました。

何がすごかったって、残り2周となったところでトップを走っていたフェルスタッペン選手と2位のルクレール選手との差は約23秒差。

ファステストラップは、チームメイトのペレス選手になってました。

ピットストップしても大丈夫なマージンでフェルスタッペン選手が選択したのは、ソフトタイヤに交換してのファステストラップ狙いのアタック!

結果は、見事ファステストを獲得し、レースを完璧なものにしました。

ここにフェルスタッペン選手の凄さがある!たぶん彼にとっては当たり前なんだけど、勝つことの執念。常にトップを走りたい執念が強さなんだと思う。

エンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼさんの言葉も彼には届かないのです。

2.表彰台をかけた3チーム+1人の激しいバトル

予想では、フェスルタッペン選手を除けば、

表彰台は3チーム(メルセデス、アストンマーティン、フェラーリ)と

ペレス選手だと思っていましたが、

実際はフェラーリとペレス選手、そしてマクラーレンのノリス選手でした。

これまでとは違いメルセデスとアストンマーティンが目立たなかったのもオーストリアGPの特徴でした。

高速コーナーの多いところでは、フェラーリの方は得意なようです。

そして、驚くはマクラーレンのパフォーマンス向上!

アップデートの効果もあって、もともと速いノリス選手が、やっとここでアルピーヌを上回るパフォーマンスを見せていました。

今後の走りにも期待したいところです。

3.ミディアムタイヤで何周走るのか?

昨年とまったく逆の展開を見せたのがレッドブルでした。

今年のオーストリアでは、14周目にハースのヒュルケンベルグ選手のマシンがトラブルで止まってしまったことで、VSCが出て、各チーム14、15周目にピットインしたものの、レッドブルはそのままステイアウトしコースに留まると、24周目にピットへ入ったのです。

昨年は、13周目にピットインしていて、フェラーリが26周目にピットインして完敗だったので、今年はVSCでもレッドブルは2台ともポジション重視の選択をして、それがいい結果に結びついていました。

フェラーリも第2スティントをミディアムで20周以上走っていたので、タイヤへの負荷にそこまで大きな差はなかったのかもしれません。

それでも単純にペースは、レッドブルの方が上だったと思います。

レッドブルのマシンも、確実の昨年よりはアップグレードしていると実感したレースでした。

4.新フォーマットのスプリントは果たして??

今シーズンになってスプリントシュートアウトが追加され、新フォーマットとなったスプリント。

アゼルバイジャンGPに続き2回目となりましたが、今回は天気の影響もあり、前回よりはスプリントでオーバーテイクも見られました。

でも、やっぱり予選と決勝が離れているのが、どこか見難い印象があります。

昨年のスプリントの方が、まだ見やすかった印象です。

個人的には、

金曜日:FP1、スプリント予選

土曜日:FP2、スプリント

日曜日:決勝(※スプリントの順位で決勝グリッド)

がいいと思っています。

今シーズン中に見直しがなされるのか、今後も注目ですね。

5.ウィリアムズは速くなっているのか!?

オーストリアGPのウィリアムズは、

アルボン選手が11位、サージェント選手が13位と

ポイントには届かなかったものの、

アップデートの効果もあって、まずまずの結果ではあったと思います。

まずは、マクラーレンやアルピーヌに近づけているのかですが、

まだそこには少し開きがあるようです。

次戦のイギリスGPでは、記念すべき800戦目を目の前にした799戦目となるので、

地元でどのようなパフォーマンスを見せてくれるか注目が集まっています。

最後のまとめ

オーストリアGPは、レッドブルがホームコースで完璧な勝利を飾りました!

オレンジに染まる観客の期待通りにフェスルタッペン選手も優勝を飾り、

オレンジの発煙筒がもくもくとあたりを染めてるくらい盛り上がってました。

亡くなったレッドブルの創業者の1人であるマテシッツ氏も、空のかなたから喜んでいると思います。

それくらいレッドブル一色のグランプリだったと思います。

そして、忘れてはいけないのがF2で岩佐選手が活躍したこと!

レース2で16番手から怒涛の追い上げで2位表彰台を獲得。

実際の走りは見れてませんが、今シーズンいいレースを何度も見せてくれているだけに、岩佐選手がF1で走る姿を早くみたいと心底思ってしまいます。

一方で角田選手やアルファタウリにとっては、フラストレーションのたまるレースだったと思います。

次戦も2人の世界で活躍する日本人ドライバーに注目です!

F1は、主にフジテレビNEXTとDAZN(ダゾーン)で視聴することができます。

タイプ別の視聴方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

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