こんにちは。ひでまるこです。
前回は、プロジェクトを立ち上げようと思ったきっかけのお話をしました。
今回は、そのきっかけとなったTwitterのつぶやきで、
皆さんからコメントをもらったので、その内容を踏まえ、
さらには傾向を他の指標を加えながら分析してみて、
日本グランプリ決勝の観客動員数が10万人を超えなくなってしまった、
原因について迫っていきたいと思います。
グラフにいくつかの要素を追加してみた
プロジェクトに関する最初のつぶやきでいただいたコメントを読んでみると、
日本グランプリの観客動員数については、
以下のことが影響していると思われました(一部抜粋)
・ 地上波のテレビ放送がなくなったこと
・ 日本グランプリのチケットに関すること
・ 日本人F1トライバーのこと
・ 開催場所のこと
・ 日本企業のこと などなど、
これらの要素の関連性を調べるためにグラフに
TV放送・日本企業・ドライバーの3要素を追加してみることにしました。
さらに棒グラフで色の違うところは、
鈴鹿サーキットではなく、富士スピードウェイでの開催だった年です。
【考察】
・ 1987年から2019年までの平均決勝観客動員数は124,333人
・ 決勝10万人を超えていないのは、33年の中で8回。全て2010年以降に記録されている
・ 近年の開催では、7回連続の決勝10万人割れ
・ 一番決勝の観客動員数が多かったのは、2006年の161,000人
・ 一番決勝の観客動員数が少なかったのは、2017年の68,000人
・ 2017年の決勝の観客動員数は、2006年の半分以下の約4割程度になってしまっている
・ 前年の観客動員数との差で大きいのは2008年であり、2007年と比較して−40,000人となっている
・ 2006年の観客動員数が多くなった要因を考えると、ミハエル・シューマッハ選手の引退、アロンソ選手の活躍、佐藤琢磨選手の存在、鈴鹿サーキットラストイヤーなどが考えられる
・ TV放送は地上波の放送が廃止される前からも観客動員数は10万人を切っているが、地上波放送がなくなったことで、さらに減っているようにも見える
・日本企業については、自動車メーカーのホンダ、トヨタ、タイヤメーカーのブリジストンを入れて比較し、日本企業がいるいないではなくて、その中身、活躍している状況が影響しているように見える
・ドライバーは歴代チャンピオンと日本人ドライバーを入れて比較し、日本人F1ドライバーの存在は観客動員数に影響がありそう
・ 開催地の変更は影響が出ているように見える。鈴鹿サーキットから富士スピードウェイへ変更となった2007年は20,000人減少しており、その翌年もさらに前年と比較して40,000人減少している。2007年の富士スピードウェイでのF1開催は多くの課題が浮き彫りになってしまい、少なからず翌年(2008年)の動員数に影響として表れているようにも見える
・2013年と2014年も前年対比で大きく観客動員数が減っている。2012年と比較して2年間で31,000人の減少
決勝の観客動員数と景気の関係性も調べてみた。
景気動向の指数としては、毎月内閣府が発表しているコンポジット・インデックス(CI)の一致数の値から年平均を算出し設定している。2015年が基準値の100として作成。
【考察】
景気と決勝の観客動員数については、そこまで関連性はないようにみえる。
1990年代初頭に資産バブルが崩壊し景気が大きな落ち込みを見せるも、日本グランプリ決勝の観客動員数はむしろ増えている。
強いて言えば、2008年9月のリーマンショックによって急激に景気が落ち込むのとあわせて決勝の観客動員数も減っているようにも見える。
2011年には東日本大震災、2014年4月からは消費税率が8%に引き上げられましたが、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、観客動員数は反対に減少傾向であるように見える。
問題の整理
Twitterでもグラフを発表したことで、さらにコメントをいただき、
それらのコメントを整理しつつ、
日本グランプリ決勝の観客動員数が
10万人を超えていない理由を考えてみました。
その結果、大きく2つの問題があるのではと予想しました。
「日本のF1ファンが増えていない」ことに関しては、決勝観客動員数のグラフが物語っていると思っています。
相関関係が少なからずあると思っていて、F1ファンが増えれば観客動員数も増えるのではと考えました。
また、「F1観戦に掛かる費用が高い」という意見も多く、一つの大きな要因になっている可能性が高いと判断しました。
さらにそれぞれの問題点のを深堀して、
どこに解決策の仮設を立てたらいいか考えてみました。
F1ファンが増えていない要因は様々あれど、そもそもF1というものを目にする機会が減ってしまったのが大きいということがわかります。
地上波での放送がなくなり、日本人ドライバーがいなくなり、日本の自動車メーカーが撤退し、F1ポスターやカレンダーなども減り、見る機会も取り上げられる機会も減って、熱狂的なファンを除き、一般的な人や子供たちなどF1から遠ざかってしまったのでは、との仮説が立てられます。
F1観戦の費用については、私も今年バージョンでざっと費用を算出しましたが、関東から鈴鹿サーキットへ行く場合、おおよそ1泊2日で大人1人15~20万円くらい掛かります。
もちろんチケットの種類や交通手段、宿泊場所を見直すことでもっともっと金額を下げることは可能ですが、家族で行く場合や友達と行く場合を想定すると、それなりの金額が掛かっていまい、ちょっと観に行こうとはならないレベルであります。
この2つの解決策を考える
Twitter で皆さんからの意見を参考して、
いくつかの問題点に見つけることができました。
まだまだあると思いますが、私の脳みそでは、ここいらが限界...。
その中で、自分たちができる可能性があることも視野にいれ、
以下の2つに注目して解決策の仮設を立てていくことにしました。
日本人F1トライバーである角田選手が活躍してくれることや
今年もレッドブルとアルファタウリのパワーユニットはホンダ(HRC)ですが、
再びホンダやトヨタ、その他の日本企業がF1へ参戦することは、
個人の力ではどうしようもないので除外。
F1を見る機会を増やすことについても地上波の復活はできないし、F1は放映権のこともあって莫大な資金が必要だし、難しい。
F1の観戦費用についてはチケット代を下げることはもちろんできないので、一番コスパよく観戦する方法を考えることくらいかなと思っています。
そんな中で私でもできること、ファンの皆さんの力を借りてでもできることは、
F1をPRすることではないかなと思いました。
既にTwitterやYouTubeでは、F1のことを発信してくれている人が多くいます。
その輪を広げていくことができれば、すこしでもF1を目にする機会を増やすことができるのではと思っています。
さらにファンサービスについては、
将来の日本グランプリに向けてという意味合いが強いですが、
ファンを増やすのにファンサービスは最も大切だと思うので、
いろんな意見を聞きたいと思い注目しました。
これらの解決策について、みんなで意見を出し合いながら、
どの解決策がいいかを考えていきたいと思っています。
最後に
今回もTwitterで多くのコメントをいただき、
日本グランプリ決勝が10万人を超えていない問題点を整理することができました。
本当にありがとうございます。
問題の中には、自分たちでできるものと、できないもので大きく分かれていて、
解決策については自分たちができる範囲で考えていきたいと思います。
今後もアンケート等で情報収集していきたいと考えていますので、
ご協力いただけたら幸いです。
F1日本グランプリの開催まで100日を切りました。
今月はチケットもついに販売となります。
どんどん盛り上げていきたいと思います!