F1

【2023年】注目ポイントから振り返るF1新車発表のまとめ

こんにちは。ひでまるこです。

2月16日(木)にアルピーヌの新車「A523」が発表され、

2023年の新車発表も10チーム全てが発表となりました。

後は、2月23日(木)からバーレーン合同テストを待つのみとなります。

今日は、そのバーレーンテストに向けて

ひでまるこF1ナビの過去記事にあります

新車発表の注目ポイントを振り返ってみたいと思います。

【2023年】F1新車発表スケジュールと注目のポイント3選こんにちは。ひでまるこです。 2023年のF1新車発表スケジュールについて、 各チームから発表する日の情報が出始めています。...

バーレーンのテストを楽しむ一つのきっかけになればと思っています。

新車発表の注目ポイント3選の振り返り

過去の記事で注目していた新車発表のポイントは以下の3つでした。

・ マシンのカラーリング

・ サスペンション

・ ゼロポッド

ここ数年の新車発表のトレンドとしては、

2月の早々に発表するチームとテストの直前に発表するチームで

その内容が分かれています。

早めに発表するチームについては、

リバリー(主にカラーリング)をメインで発表すことが多く、

テスト直前に発表するチームについては、

マシンのリバリーだけでなくデザインから今年のコンセプトを伺い知ることができます。

ブラックが多い?マシンのカラーリング

注目ポイントの1つ目であるマシンのカラーリングについて、

今年のトレンドは、ブラック(黒)の面積が多いことです。

特に大きく変わったのが、シルバーアローからブラックアローに戻ったメルセデスのW14です。

カーボン地むき出しのカーボンブラックとマッドブラックの塗装は、カラーリングでもとことん攻めている印象のマシンに仕上がっています。

メルセデス W14

他にもホワイト系からブラック系に変わったチームとしては、ハースとアルファロメオが印象的でした。

ハース VF-23

アルファロメオ C43

ブラック系のカラーリングは、精悍なイメージが印象的ですが、ことF1チームにおいては精悍なイメージを出したいだけが目的ではなありません。

その主な目的は、軽量化です。

2022年からテクニカルレギュレーションが大きく変わり、マシンの形状はもちろんのことコンセプトも大きく変わりました。

マシンの最低重量も752kgから798kgへ引き上げられたものの、実際には多くのチームで最低重量を超えるオーバーウエイトだったようです。

マシンは軽い方が運動性能が高まるとされているので、最低重量に近づけば近づくほど走りも良くなります。

そして、重量はマシンの全てのパーツの合計値になるわけですが、カラーリング、塗料も重量の一部に含まれます。

究極を言ってしまえば塗装しない方が塗料の重さがなくなり軽くなるのです。

塗装しない部分は、車体の材料となるカーボンがむき出しの状態となります。

このカーボンの色がブラックなのです。

そのため、各チームはあえてブラックのカラーリングを採用することで、カーボンむき出しの部分がマシン全体のカラーリングに溶け込むようにしています。

カラーリングひとつをとっても軽量化という戦いがあるのです。

その点、今年のメルセデスはかなり攻めているのがわかりますね。

サスペンション構成は各チーム継続か!?

続いて2つ目の注目ポイントである各チームの2023年のサスペンション構成を見ていきましょう。

チーム マシン フロント リア
レッドブル RB19 プルロッド式 プッシュロッド式
フェラーリ SF-23 プッシュロッド式 プルロッド式
メルセデス W14 プッシュロッド式 プルロッド式
アルピーヌ A523 プッシュロッド式 プッシュロッド式
マクラーレン MCL60 プルロッド式 プッシュロッド式
アルファロメオ C43 プッシュロッド式 プッシュロッド式
アストンマーティン AMR23 プッシュロッド式 プルロッド式
ハース VF-23 プッシュロッド式 プルロッド式
アルファタウリ AT04 プッシュロッド式 プッシュロッド式
ウィリアムズ FW45 プッシュロッド式 プルロッド式

全10チーム中、最も多い5チームが採用しているのは、フロントにプッシュロッド式でリアにプルロッド式を採用しているパターンです。

続いて3チームが採用しているのが、フロントとリア共にプッシュロッド式です。

レッドブルを含む残りの2チームは、フロントにプルロッド式でリアにプッシュロッド式となります。

ほとんどのチームが昨年と同じサスペンション構成を継続している中で、唯一変更してきたチームがアルピーヌになります。

アルピーヌのA523は、もともとメルセデスのパワートレインインテグレーション&トランスミッションデザインの統括マネージャーを務めていたハーマン氏がテクニカルディレクターとなって初めて指揮したマシンだけに、ハーマン氏の理論が注ぎ込まれているのかもしれません。

サスペンション構成が変わったことで、実際の速さやレースペースに注目です。

また、ほとんどのチームでサスペンション構成が昨年と同じとはいえ、各種アーム類の配置(ジオメトリー)などは変わっているチームも多く見られます。

特にフロントサスペンションは、昨年レッドブルが採用したアッパーアームの前後に傾斜をつける方法を採用しているチームが新たに見て取れます。

このようにフロントサスペンションのアッパーアームの前後で前を高く、後ろを低く配置することで傾斜をつけて、気流の制御も踏まえた配置になっているのがトレンドです。

メルセデスのゼロポッドは継続なのか!?

最後3つ目の注目ポイントは、メルセデスのゼロポッドです。

サイドポットがほとんどないゼロポッドを採用した昨年のW13でしたが、

今年のW14もその考えは継承されていました。

サイドポッドのエアインテークも他のチームは横長なのに対し、

W14は縦長の開口部となっています。

サイドポッドの後方にかけては昨年よりも膨らんでいることから、

巷では0.5ポッドなんて言われ方もしていますが、

間違いなく昨年の考え方を継承しており、コンセプトは変わっていません。

昨年は、バウンシングで悩まされたW13でしたが、今年のW14ではその課題が解消され、本来の戦闘力が取り戻せるのかが注目になります。

各チームの新車紹介

最後に各チームの2023年仕様の新車(カラーリング)を紹介します。

全10チームの発表が早い順に記載しています。

ハース VF-23

2023年も一番最初に発表したハース。レンダリング画像でリバリーを発表しました。

レッドブル RB19

レッドブルもレンダリング画像にてリバリーを発表。

昨年のRB18と形状がほとんど同じで、エンジンカバーのロゴがHRCからHONDAに変わったのがポイント。

ウィリアムズ FW45

ウィリアムズは、昨年型のマシンに今年のカラーリングを施したリバリーの発表でした。

実車FW45の姿はいかに!

アルファロメオ C43

アルファロメオは、レンダリング画像にて今年のマシンを発表。

気になるフロアサイドのギザギザは、実車でも採用されるのか!?

アルファタウリ AT04

アルファタウリもレンダリング画像にて今年のマシンを発表。

PKNオーレンのさし色が入り、見た目のイメージがすこし変わった印象です。

マクラーレン MCL60

マクラーレンもレンダリング画像にて今年のマシンを発表。

マクラーレンの創設60周年という節目の年のマシンはサイドポッドの形状を大きく変えてきました。

アストンマーティン AMR23

アストンマーティンもレンダリング画像にて今年のマシンを発表。

昨年とは、95%別物として設計されたというそのマシンは各所が大きく変わっています。

フェラーリ SF-23

フェラーリは、レンダリング画像で新車を発表し、発表と同日にティフォシの前でその新車を走らせるという豪華な新車発表でした。

正常進化ではあるものの完全な新設計のマシンです。

メルセデス W14

メルセデスもレンダリング画像にて新車を発表。

シルバーアローから一昨年のブラックアローへ戻り、セロポッドも継承されています。

アルピーヌ A523

アルピーヌもレンダリング画像にて新車を発表。

正常進化型ではあるものの、リアサスペンションはプッシュロッド式に変わっています。

トップ3の空力コンセプトの違いがおもしろい!

新車発表で最も目立つ部分がマシンの形状になります。

そのため各マシンの空力コンセプトには、一番目がいってしまいます。

2023年は、どの空力コンセプトに違うが見られるのか?

多くのチームが昨年のチャンピオンであるレッドブル型に近づけているのに対し、

トップ3は、それぞれ独自の空力コンセプトで今年も勝負することがわかりました。

これは、本当におもしろい注目ポイントです。

特にその空力コンセプトの違いを注目できるのが、サイドポッドの形状になります。

※画像は全て昨年型です

多くのチームが今年採用したのは、サイトポッド前方を前に伸ばし、後方にかけて沈み込んでいくレッドブル型です。ダウンウォッシュ型とも呼ばれます。

サイドポッド上面の気流をリアサスペンションの下側へ流す手法になっています。

しかし、フェラーリはこれまでの空力コンセプトは変えておらず、昨年のサイドポッド上面で受ける気流をできるだけ後方のリアサスペンション上側にスムーズに流すことを心がけているように見えます。こちらは、バスタブ型と呼ばれています。

トレンドとなっているエンジンカバーをデッキ状にふくらませる方式も採用しておらず、独自の空力コンセプトで勝負しています。

メルセデスも同様にゼロポッドを継承し、独自の空力コンセプトをさらに進化させてきています。

このようにトップ3は、独自の空力コンセプトを2023年はさらに進化させて、一歩さがるのではなく、チャンピオンに向けて勝負しているところが、さすがはトップチームと思わせてくれます。

最後のまとめ

2023年の新車発表も昨年と同様の傾向で、

発表の早いチームは昨年型のマシンに今年のカラーリングを施した

リバリーのみの発表であり、

発表の時期が遅くなるとリバリーにプラスしてレンダリング画像で

今年のマシンのコンセプトを紹介してくれています。

マシン変化が最も大きいと感じたのは、

メルセデスのW14とアストンマーティンのAMR23です。

サスペンション構成を変えているアルピーヌのA523も注目になります。

この3台がバーレーンのテストでどの位置にいるのかが楽しみなところです。

一方で、最も変化を感じられなかったのは、レッドブルのRB19になります。

カラーリングの変化もほとんどなく、レンダリング画像においても、

ほとんど昨年のマシンRB18と同じように見えます。

各チームが既に新車のシェイクダウンが実施されている中で、

レッドブルもシェイクダウンが実施されているものの、

そこでもほとんどRB19の姿は見ることができず、

まだまだ秘密を隠しているところがあるかもしれません。

とはいえ、もともと昨年は圧倒的強さを見せつけたRB18なだけに、

それほど大きな変化をRB19に求めるかといったら違うのかもしれません。

2月23日(木)からはじまるバーレーンテストで各車の本当の意味での新車を見ることができます。

またバーレーンテストの見どころは紹介したいと思いますのでお楽しみに!