こんにちは。ひでまるこです。
時差の影響で日本では明け方となったマイアミGP。
2勝同士のガチンコバトルとなったレッドブル対決の行方。
予選のアクシデントで明暗が分かれた2人。
それでもレッドブルは異次元でした!
今日は、その第5戦マイアミGPについて、
開催前に投稿した見どころ5選とあわせながら振り返ってみたいと思います。
マイアミGP予選と決勝の順位
マイアミGPの予選と決勝の順位をまとめました。
2023年 マイアミGP予選リザルト
予選トップタイムをマークしたのは、レッドブルのペレス選手。
前戦のアゼルバイジャンGPで優勝を果たした勢いそのままにポールを獲得したのですが...。
Q2のタイムを見ると、5番手のタイム。
ここに決勝に向けたポイントの一つがあります。
SERGIO PEREZ TAKES POLE IN MIAMI!!! 🇺🇸#MiamiGP #F1 pic.twitter.com/iXnmTPLECx
— Formula 1 (@F1) May 6, 2023
2番手には、アストンマーティンのアロンソ選手がフロントローにつけ、3番手にはフェラーリのサインツ選手がきました。
サインツ選手の予選3番手以内は、今シーズン初!
今シーズンのフェラーリでは、ルクレール選手が目立っている印象ですが、これは大きなチャンスなのです。
あれ?今シーズン異次元の速さを見せていたレッドブルのチャンピオンがいない。
そうなんです。レッドブルのフェルスタッペン選手は、Q3でアタックすることができず、9番手となってしまったのです。
その原因を作ってしまったのが、この人!
Leclerc goes spinning off into the barriers!
🚩 RED FLAG 🚩 #MiamiGP #F1 pic.twitter.com/tabpI1bSnm
— Formula 1 (@F1) May 6, 2023
いい意味でも悪い意味でも目立つフェラーリのルクレール選手であります。
ターン6の縁石に乗り上げてスピンしてしまいタイヤバリアへ。
怪我はなかったものの、セッションは残り1分36秒で赤旗中断となり、そのまま予選は終えることになったのです。
4番手には、母国チームであるハースのマグヌッセン選手が入り、5番手にはアルピーヌのガスリー選手、6番手にメルセデスのラッセル選手、7番手にクラッシュしたルクレール選手となり、8番手がアルピーヌのオコン選手となりました。
アルピーヌ勢が2台ともQ3進出となり、いいパフォーマンスを見せていたのと、ハースも母国でパフォーマンス向上を見せていました。
YEEEEAAAAHHH KEVIN ❤️❤️
P4 start for tomorrow’s #MiamiGP 🫶#HaasF1 #Quali pic.twitter.com/8TT4pfmmmF
— MoneyGram Haas F1 Team (@HaasF1Team) May 6, 2023
一方でいいパフォーマンスを発揮できなかったのが、アゼルバイジャンGPのときには好調を見せていたマクラーレン。2台ともQ1で敗退となりました。
さらに2番手のアロンソ選手とは正反対となってしまったチームメイトのストロール選手は18番手でQ1敗退。
我らがアルファタウリの角田選手もパフォーマンスを発揮できず17番手でQ1敗退。チームメイトのデ・フリース選手はQ2に進出し15番手と、今シーズンはじめて予選でチームメイトに負けることになりました。
focus now shifts to tomorrow, let’s see what we can do 👊 pic.twitter.com/NYJfh4uRsp
— Scuderia AlphaTauri (@AlphaTauriF1) May 6, 2023
さらにチャンピオンのハミルトン選手(メルセデス)も13番手でQ2敗退となり、マイアミGPでは前戦よりもより接戦となっていることがわかります。
果たして天気がわるいと噂もある決勝では、波乱の予選ようになってしまうのか!?
2023年 マイアミGP決勝リザルト
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 27℃ |
路面温度 | 41℃ |
決勝の天気は、晴れ。噂されていた雨は、決勝が開始される前に降って止んでいました。
決勝の結果は、9番手からスタートしたレッドブルのフェルスタッペン選手が異次元の走りを見せて、今季3勝目となるトップチェッカー!
さらにファステストも記録し、完璧な走りを見せてくれました。
2位は、チームメイトのペレス選手。スタートからトップを走っていたものの、残り10周でフェルスタッペン選手にオーバーテイクされてしまい2位となりました。
3位は、再び表彰台に帰ってきたアストンマーティンのアロンソ選手。5戦中4戦で3位と抜群の安定感で表彰台常連となっています。
角田選手は、今季はこのパターンが多い、ポイントまであと一歩の11位フィニッシュとなり、予選17番手からの巻き返しを見せてくれたことと、予選では負けてしまったチームメイトのデ・フリース選手(18位)を上回る結果となりました。
地元アメリカ出身ドライバーのウィリアムズのサージェント選手が最下位となってしまったものの全車完走のレースとなりました。
The usual suspects!
🥇 @Max33Verstappen
🥈 @SChecoPerez
🥉 @alo_oficial #MiamiGP #F1 pic.twitter.com/9BiZKMJ7l8— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
ドライバー・オブ・ザ・デイ
マイアミGPのドライバー・オブ・ザ・デイは、もちろんこの人!
Never in doubt. From ninth to first, @Max33Verstappen is our #F1DriverOfTheDay in Miami!#MiamiGP #F1 @salesforce pic.twitter.com/q9WtpLRnic
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
予選9番手から異次元のパフォーマンスを見せてくれたフェルスタッペン選手です。
ポイントランキング
第5戦マイアミGP終了時点のポイントランキングです。
2023年 第5戦終了時のドライバーズランキング
トップチェッカーのフェルスタッペン選手がフェステストポイントも加え、2位のペレス選手との差を14ポイントに広げました。
“Simply ****** lovely* – Max Verstappen#MiamiGP #F1 pic.twitter.com/onXJnqeUjC
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
2023年 第5戦終了時のコンストラクターズランキング
コンストラクターズランキングでは、レッドブルが5連勝を飾り、もう他のチームでは追随できない状態です。
アルピーヌが5位のマクラーレンと同ポイントとなっています。
We’d like to report an incident 💥😂
📸 || @vladimirrys pic.twitter.com/1oxaZP0kmc
— Oracle Red Bull Racing (@redbullracing) May 8, 2023
マイアミGP決勝を5つのポイントで振り返る
マイアミGP決勝のレースを5つのポイントで振り返ってみたいと思います。
① 別次元!フェルスタッペン選手の大逆転優勝!!
不運もあり決勝は9番手からスタートとなったフェスルタッペン選手。
結果を見れば、大逆転優勝を飾り、今季3勝目となりました。
トップスタートだったペレス選手は、ミディアムからハードのタイヤ選択。
一方でフェルスタッペン選手は、ハードスタートのミディアムを選択。
驚異的だったのは、ハードタイヤのスタートであったにもかかわらず、わずか15周目には9番手から2位に浮上し、ペレス選手とのバトル体制を整えたこと。
そしてミディアムタイヤであったペレス選手のタイムをハードタイヤのフェルスタッペン選手が上回り、勝負あり!
予選のときもペレス選手よりコンマ3秒~4秒はフェスルタッペン選手の方が速かったので、ここマイアミではフェスルタッペン選手のペースに勝てるドライバーはいなかったのです。
#1 on the car, #1 on track. ☝️#MiamiGP #F1 @Max33Verstappen pic.twitter.com/rg1q7bvwP6
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
② トップを守れなかったペレス選手
マイアミGPでは、ミディアムタイヤを履いたペレス選手がハードタイヤを履いたフェスルタッペン選手にタイムでも上回れなかったこと、逃げ切れなかったことがトップの守れなかった要因となっています。
では、何故、ペースを上げられなかったのか?
・決勝前の雨でラバーが流れてしまい、タイヤへの負担が大きかった
・セクター1でタイヤを使いパフォーマンスを維持することができなかった
・そもそもフェスルタッペン選手の方が速かった
3つ目につきると思います。
マイアミGPでは、フリー走行と予選を見る限りフェスルタッペン選手の方が速かったのです。
その速度差にバトルすらできないくらいあっさりと抜かれてしまったと思います。
LAP 47/57
WHEEL-TO-WHEEL!
Verstappen seizes the lead from team mate Perez at Turn 1 ⚔️#MiamiGP #F1 pic.twitter.com/ENxOTFa8L9
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
③ 大型スクリーンを見ながら単独3位のアロンソ選手
序盤は、3番手スタートのサインツ選手からプレッシャーをかけられていたものの、第2スティントに入るとサインツ選手からのプレッシャーがなくなり、ほぼ単独走行となったアロンソ選手。
前を走るレッドブルは、異次元のペースであるため勝負にならず、4位とは8秒以上の差があり、走りながらコースに設置されている大型スクリーンを見て、チームメイトのストロール選手の走りについて語るなど、安定感抜群でした。
ミスしない走りなんてことは考えてなくて、レースペースを完全に自分のものにしている。これぞ優勝ではないものの横綱走りなのです。
Fernando Alonso has been a vibe for the whole of 2023 so far! 🕺#MiamiGP #F1 @alo_oficial pic.twitter.com/SXydSWYrwN
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
④ 明暗を分けたフェラーリとメルセデス
決勝レースで安定感のなさを見せてしまったのはフェラーリ。
予選で苦戦していたメルセデスのラッセル選手とハミルトン選手は、決勝では力強いレースペースでフェラーリを圧倒!
ラッセル選手はサインツ選手を抜いて4位になり、ハミルトン選手はルクレール選手を抜いて6位となりました。
フェラーリのサインツ選手は、ピットインの時にブレーキをロックさせ、ピットレーンの制限速度違反で5秒ペナルティを受けてしまい、ルクレール選手もハースのマグヌッセン選手とバトルを繰り返すものの全体のペースは上がっていませんでした。
フリーや予選でのミスは、少なからず決勝レースにも影響があったのかもしれません。
LAP 19/57
Unable to get past Alonso on track, Sainz pits from P3… leaving nothing off the table as he enters the pits! 😮💨#MiamiGP #F1 pic.twitter.com/slcq16Wnu7
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
⑤ 角田選手の抜群のレースマネジメント
予選の結果を見て落胆してしまった日本のファンも少なからずいるはず...。
そんなことを吹っ飛ばすような角田選手の走りを決勝では見ることができました!
序盤はタイヤマネジメントしてハードタイヤストラテジーを残し、33周目にDRSトレインの前が空いたらレースペースを上げタイヤを使い切り、37周目のタイミングでピットに入ってミディアムになると、オーバーテイクショー。
アルボン選手とボッタス選手を抜いて11位を獲得。
後ろから来ていたストロール選手からも抜かれることはありませんでした。
AT04のマシンとタイヤのパフォーマンスをきちんと出しきって、ポイント獲得には届かなかったものの、いい走りを見せてくれたことは、見ている私たちにちゃんと伝わるものでした。
lap 27/57: Russell gets by @yukitsunoda07 on fresher tyres
🇯🇵 @yukitsunoda07 P9
🇳🇱 @nyckdevries P19 pic.twitter.com/k3kbh16Ovm— Scuderia AlphaTauri (@AlphaTauriF1) May 7, 2023
マイアミGPの見どころ5選を振り返る
マイアミGP決勝のレースについて、事前に見どころとしてあげていた5つのポイントで振り返ってみたいと思います。
1.キングオブストリート!ペレス選手連勝なるか!?
残念ながら市街地コースではあるものの、9番手スタートのフェルスタッペン選手にオーバーテイクされてしまい連勝とはなりませんでした。
マイアミは市街地コースとはいえ、普段は公道として使用していないことから半市街地コースでローメンもターマックに近い状態です。
ミスのないペレス選手の走りは、マイアミGPでも健在で、安定感は抜群だったものの、第1スティントのミディアムでの走りは、ピットインするまでの後半はグリップ不足でペースがあがっていませんでした。
タイヤマネジメントのうまいペレス選手をもってしても、ここではうまくタイヤをコントロールできていなかった。
その要因は、フェルスタッペン選手の桁違いの速さにあったのかもしれません。
予選では不運にもアタックすることができず9番手に沈んだものの、そもそものペースではペレス選手よりもコンマ3~4秒は速かったため、誰もそのハイペースについて行けてなかったのです。
ペースの差が勝利の差につながったレースとなりました。
Five out of five ✅ Our perfect start continues 🏆 pic.twitter.com/0lL2YAqkQp
— Oracle Red Bull Racing (@redbullracing) May 7, 2023
2.フェラーリはレッドブルの次に速いのか?
速さといった面でみると、予選ではレッドブルに続く速さを見せるものの、決勝ではレッドブルの次に速いといえるものではありませんでした。
むしろ決勝のペースでいったらアストンマーティンとメルセデスがレッドブルの次に速いといった状況です。
何故、フェラーリはいつも決勝のレースペースに苦しむのか?
昨年からも同様の流れになるけど、ここを解決しなければフェラーリの復活はないのかもしれない。
LAP 55/57
Hamilton relieves Leclerc of P6 in the final few laps!#MiamiGP #F1 pic.twitter.com/u2quojJAW5
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
3.再舗装によるタイヤのデグラデーション
2023年は、再舗装されたマイアミ・インターナショナル・オートドローム。
昨年のドライバーからの評判が良くなかったこともあり注目されていましたが、今回のマイアミGPではオーバーテイクシーンも多く見られ、オーバーテイクし難いといった昨年の課題は克服されていたように見えます。
但し、タイヤマネジメントが重要なサーキットであることは変わらず、プッシュするとタイヤへのダメージが大きくデグラデーションが大きくなります。
路面状況と走り方によってタイヤをきちんとマネジメントして機能させることができるドライバーが結果的に上位で入賞していました。
そういった意味では、優勝したフェルスタッペン選手、3位のアロンソ選手、4位のラッセル選手、そして11位の角田選手が上手かったと思います。
LAP 33/57
Russell moves into P6 ahead of team mate Hamilton, who’s still yet to stop#MiamiGP #F1 pic.twitter.com/AtqIEwDzU1
— Formula 1 (@F1) May 7, 2023
4.アロンソ選手が再び表彰台獲得なるか
再び3位表彰台を獲得したアロンソ選手。
序盤は、後ろからサインツ選手にプッシュされるものの、冷静にタイヤマネジメントし、レースをコントロール。
中盤以降は、前も後ろも接近しているマシンがなく、余裕をもって3位フィニッシュ!
開幕から5戦中4戦で3位表彰台を獲得。
チームメイトのストロール選手が12位だったことを考えると、アロンソ選手の安定感のすごさ、レースへの強さが見て取れます。
There are no brakes on the @alo_oficial hype train 🚂#MiamiGP #F1 pic.twitter.com/aU1iDmqsOG
— Formula 1 (@F1) May 8, 2023
5.角田選手、3戦連続のポイント獲得なるか
残念ながら今回も11位フィニッシュとポイントまで、あと一歩のところでした。
それでも、今年のレースの中で最も角田選手の走りに感動したのが、ここマイアミGPだったと思います。
何故か!?それは、51周目にボッタス選手を抜き11位となり、10位のマグヌッセン選手との差は5秒。残り6周しかなくペースコントロールしてもいいところですが、角田選手は違った!
10位を獲得するために、3戦連続のポイントを獲得するために、最後までプッシュし続けたのです。
その結果、最終的にはその差が1.4秒まで近づき、抜けなかったけど最後まで走り切った、レースに対するその姿勢は、見ている私たちを感動させました。
抜群のパフォーマンスです!
Consistently fighting for points…
👏 @yukitsunoda07 👏#F1 @AlphaTauriF1 pic.twitter.com/pfqMp0J3qH
— Formula 1 (@F1) May 8, 2023
最後のまとめ
第5戦マイアミGPを終えて、
とにかくフェルスタッペン選手のすごさを改めて感じさせられたグランプリでした。
9番手スタートからの優勝。
今シーズンのレッドブルは、そもそも他のチームとは異次元の速さではあるものの、さらにその中でもペレス選手を圧倒する走りは、すこし憎たらしくも感じます。
でも、この感じは以前のミハエル・シューマッハやハミルトン選手にも感じていたことで、まさにチャンピオンの風格なんだと思います。
この感じを持っている人は、チャンピオンを1回だけじゃなくて、2回、3回と積み重ねていく。そんな予感さえ感じます。
そして、そんなフェルスタッペン選手にも負けないくらいのパフォーマンスを見せてくれたのがアロンソ選手と我らが角田選手だったように感じます。
アロンソ選手は、自身のパフォーマンスだけではなくストロール選手やチームの指揮を高める走りを見せ、
同じように角田選手も最後までポイント獲得に諦めない素晴らしい走りを見せ、
アプローチの仕方は違えど、どちらもチームの指揮を高め、見ている人を感動させる走りだったと思います。
そういった意味で、マイアミGPは記録には残らないけど、記憶に残るレースでした。
F1は、主にフジテレビNEXTとDAZN(ダゾーン)で視聴することができます。
タイプ別の視聴方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。